早生ふじは昂林の他にも、たくさんの品種が登録されています。 「ひろさきふじ」「紅将軍」「涼香の季節」「やたか」「ほのか」などです。 これらを全て総称早生ふじと呼んでいます。 「ふじ」より約１か月程度早く収穫できる、「ふじ」の早熟系統のリンゴです。
昂林（こうりん）は早生ふじ
昂林（こうりん）は「早生ふじ」の1つとされていて、一般的に「早生ふじ」と呼ばれています。「ふじ」よりも1か月ほど早い9月下旬頃から山形県では出荷されます。
昂林（こう林）は福島県で発見されたふじの枝変わりとされ、交雑種または変異種と言われていますが、その来歴は良く分かっていないようです。
一般的には早生ふじの一種として扱われて、外見や食味などの特徴もふじとよく似ています。また、早生ふじとは品種名ではありません。早生ふじとは総称です。 品種名が【昂林（こうりん）】です。
この早生ふじの兄弟たちの中でも美味しさからいうと、あまり生産量はなく希少なりんごかもしれませんが、無袋栽培の昂林（こうりん）は香り高く、やや硬めでパリパリした食感が特徴ではないでしょうか。
やはり、「ふじ」の実の固さパリパリ感がいちばんあるのは昂林（こうりん）で甘味も充分あり「ふじ」以上に爽やかなりんごの香りを楽しむことができます。
お尻まわりの色が良く広いお尻のリンゴを選ぶとよい
早生ふじの選び方とは
早生ふじは色が鮮やかで濃いものを選びましょう。特にお尻まで赤くなった軸を中心にバランスの良いものを選びます。
特にお尻の周辺がとんがっていない広いお尻のものが美味しい証しです。早生ふじにも栽培条件の違いで蜜入りするものがあります。お尻に広がりがある特徴があります。とんがっているお尻より広く平らなお尻を選びましょう。
また、お尻の色はオレンジ色から着色のいいものは美味しいリンゴの証になります。早生ふじですから果肉のパリパリ歯ごたえが良いものを選ぶには収穫から10日以内の新鮮なものが実が締まってかたい食感を味わえます。
早生ふじは爽やかな香り初秋のりんご
ふじと早生ふじとの違い
親となる「ふじ」の早熟系の早生ふじは「ふじ」と比べるとやはり味でいえば、当然ですが「ふじ」の蜜の入った濃厚な味には程遠く、「爽やかな香り高いリンゴ」と言った印象になります。もちろん、1か月の早熟となれば、季節による違い。冷え込みの気温が全く違うから熟期の違いよる完熟度が違うといえる。
ひと言で表現すると「濃厚なふじ」「爽やかな香り、昂林」といえます。昂林（こうりん）はやはり1カ月早く収穫できる「早生の品種・早生ふじ」なのです。しかし、なかには薄く蜜入りする早生ふじも見られます。その年の気候や栽培方法の違で美味しさや、蜜入りもあるわけです。
もちろん、「ふじ」の血筋を引いていますから似ているところは沢山ありますが、大きな違いは収穫時期です。1カ月違うということは、こんなに違うのかと思うほどの違いはあって、同じ品種とは言いずらいところがあるのです。
早生ふじの中でも「ふじ」に似ている昂林（こうりん）
早生ふじは昂林の他にも
秋の1カ月の違いはお天気をみれば歴然としています。10月と11月のお天気を想像してみるとよくわかると思います。早生は早生、晩生には及ばないものがあって、晩生も早生には及ばないものがあるということです。
昂林のほかに「早生ふじ」は他にも 数種類などがありますが、それぞれ特徴があって長所も、短所もあるわけです。いずれも「ふじりんご」の遺伝子をもつものだけあって甘く酸味も程良く美味しいリンゴには間違いありません。
私たちはその中でも昂林（こうりん）に一日の長を見出したのです。これらの早生ふじの中でも収穫が遅いという特徴があるところがいちばんの特徴といえます。簡単に申し上げれは「ふじりんごにいちばん近い品種」ということが言えるのではないでしょうか。
歯ごたえの良いパリパリした甘い食感と爽やかな香り高いりんごという長所を見出し、太陽いっぱいの無袋栽培にしてお薦めしています。
早生ふじの多くは枝変わり
植物はしばしば、紫外線などの影響で細胞に特別変異が起こります。本来の枝や茎だけに元とは異なる形質があらわれることを枝変わり（えだがわり）といいます。
りんごの品種の中にも、この枝変わりによって誕生したものがいくつか存在し、「早生系ふじ」はその中に含まれます。りんごの枝変わりには早熟系や着色系などがありますが、「早生系ふじ」は元となる「ふじ」よりも早く成熟します。つまり早生のふじリンゴです。
「早生系ふじ」は「ふじ」のいわゆる早熟系枝変わりの品種の総称なのです。「早生系ふじ」に属する品種としては数種類品種登録されています。
昂林は早生ふじの中でもふじに近い品種
早生ふじの選び方 まとめ
美味しい早生ふじを選ぶには色が鮮やかで、お尻まで色がまわり、特に着色の良いお尻が広いものを選ぶようにします。また早生の品種なので重く感じられる実の締まった新鮮なものを選びたいものです。収穫の頃は気温がまだ高い日が多いので保存は冷蔵庫の野菜室が常温よりはいいでしょう。
外観はふじに似ていて、果肉はややかため。甘味の中に適度な酸味があり、みずみずしくて香りがよく風味良好です。稀に少し蜜が入ることもありますが、この時期のりんごに蜜は期待しない方が良いでしょう。
果皮が赤く染まり、持ったときに重量感の感じるものがおすすめです。無袋栽培の昂林やひろさきふじは果皮の着色が少し薄めだったりムラが生じることがありますが、味には影響しないのであまり気にしなくてよいでしょう。
また、お尻の部分のチェックは重要なポイントです。ですから、お尻は出来るだけ丸みのある方を選びます。そして緑がかったものは未熟なものなのでよりは黄色っぽいか赤みが多い方が美味しい昂林（こうりん）と判断が出来ます。
