こうとく サンふじの栽培方法 摘果|味の農園
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くだもの歳時記

りんご 摘蕾から摘果まで

山形りんご こうとく サンふじ

 

摘蕾、摘花、摘果のタイミング


りんごの栽培では、つぼみ時に行う摘蕾(てきらい)開花時に行う花を採る摘花(てきか)、実がまだ小さい時に行う摘果(てきか)があります。

 

摘蕾、摘果の目的は、美味しいりんご、品質の良い、充実した程良い大きさのりんごを作るためにする作業

 

りんごの摘果の時期は着果が確認され作業が出来る状態であれば早いほど効果的になります。


1、摘蕾(てきらい)  余計な蕾を取除く、樹に負担のないように

 

2、摘花(てきか)  開花と共に余計な花を取除く。樹に負担のないように

 

3、摘果(てきか)  全体の葉の数などを参考に最終の実の数を決める


の順に効果が大きいといわれています。

 

また、収穫時のりんご果実の大きさは、【細胞数】×【細胞サイズ】 で決定されることになります。細胞分裂が盛んなのは開花後2~3週間の期間だけなので、この時期の細胞分裂にまわす栄養分を確保する事が重要な要素になります。

 

ですから満開後25日までに1回で全部摘果を終えようとすると作業が困難になりますから、遅霜などのリスクも考慮して、2回に分けて計画的に摘果作業を計画します。

 

つまり、リンゴでは満開後25日頃までに予備摘果を一巡済ましてから60日までに仕上げ摘果を行うようにします。

 

 

山形りんご こうとく サンふじ

満開から約30日の山形りんご「さんふじ」これから摘果


 

 

摘蕾に引き続き摘花と摘果


リンゴの場合は、作業可能な期間が短いので、時間が余ったときの補助的な作業となり、剪定による花芽数の制限が主な作業対象と考えた方が特別な事情がない限り正しい選択となるでしょう。

 

摘花と摘蕾は花弁の散る前か後かと云うだけの生育ステージによる分類で、頂芽花と腋芽の花では開花時期に2週間もの差があるため、作業現場では摘果との明確な区別は無いのです。


これらの作業は開花がはじまったら順次行いますが、「ふじ」と云う品種では特に落花後2~3週間を過ぎると摘み残したものが翌年まで残ってしまうのです。ですから病気を誘発したり果実を傷つけるなどの傷害を起こしやすいので、優先して作業することが大切です。

 

 

山形りんご サンふじ こうとく

摘果されたりんごの樹熟果、サンふじ


 

 

摘果はリスクを避け2回に


しかし,摘果の後で遅霜の被害や早期落果があると残る果実が少なすぎることにになります。過剰に果実を落とすことになるので,1回目の予備摘果と2回目の仕上げ摘果ので果実数を調整するように心がけています。


開花後25日頃までに行う予備摘果は,細胞分裂の終了以前に行うことが望ましくこの摘果は効果的になるけれども期間が短いのでもちろん忙しい作業となります。

 

ですからリンゴでは満開後25日頃までに予備摘果を一巡済ましてから60日までに仕上げ摘果を行うようにします。

 

同じ果叢に2個以上の実が付いたまま、肥大期の後半までいってしまうと、互いに押しのけられて果梗が変形するため、夏以降に一つだけ残そうとしても残したものまで落ちてしまう事が多い。

 

山形りんご こうとく サンふじ

摘果されたりんごの実、かなりいっぱい取除かれる


 

着果量は葉の数に応じて決める


最終の目標である着果量は必ず葉数を基準に決定し、小型種では1果に付き30枚程度、大型種で40-50枚とすることが理想とされます。


良く言われる「枝3本に1つ」とか「摘果前果実の5つに1つ」などといったものを目安にする習慣は、剪定の程度や実止まりの状態で変わるので、あまり意味が無いようです。

 

残す果実の間隔は、最終的に15cm以上必要で、これ以下では互いに日陰を作って着色が妨げられたり、傷を付ける原因となります。


実測するとき定規などの道具は作業の邪魔になるので、親指だけ伸ばし手握った手(手のサイズによっては小指も伸ばす)のサイズを定規代わりに使うと便利です。

 

新梢が果実に傷を付ける事もあるので、状況により掻き取ることも大切です。

 

蜜りんご ふじりんご 蜜入りこうとく

蜜入りするリンゴには特徴がある


 

無袋栽培の体系がいきている


かつて『ふじ』の栽培は袋をかける(有袋・ゆうたい)のが当たり前でした。しかし1個1個袋をかけるのは手法としては安心だが、作業は手間がかかり過ぎるのが問題でした。そこで昭和45年、山形県朝日町では、全国に先がけ「無袋ふじ」に取り組み始めました。

 

実は朝日町のある生産者が、たまたま「袋が風で外れて育ったりんごを見ていて、無袋栽培もいけそうだと思った」と当初から無袋栽培に関わった生産者がいっています。そして「木の形が美味さを表す」ことに着眼し、「新しい枝は6月まで30cm伸ばし、その後は実に栄養を回す」と表現しています。

 

そして「①摘果は3回繰り返して吟味するなど」ほか、摘果の基礎的な考え方から対応の仕方まで確立しました。この無袋栽培の栽培体系が山形県のリンゴ栽培には色濃く影響しています。

 

摘果が終わった後の要点として「②葉っぱ摘み」をして実に直接太陽光を受けるようにすること。「③玉回し」といってリンゴの実の日当たりと日蔭を無くするための地道な作業など技術的な面でも研究を進め、着々と実行に移して来ました。

 

こうしてできた無袋ふじは、がって酸味も増え糖度が2度ほど上、これまでにない蜜入りと濃厚な美味さとなって無袋栽培の技術が完成していきました。そして山形県全体にこの栽培方法が普及して行ったのです。

 

 

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