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ばっちゃん物語

■節分の朝に猫の足が埋まるほど雪が降ると大雪?

◆◆ ばっちゃん物語  第27話 ≪ばっちゃん子供頃のお話し≫ ◆◆

■節分の朝に猫の足が埋まるほど雪が降ると大雪

明日は節分2月3日です。トコちゃん、今夜は

いつもより早く寝ました。

何故かといえばさっきまでいろり端で

おばあちゃんがこんな話をしていたのです。

「節分の朝、猫の足が埋まるほどの雪だった

らその年は大雪になる」というのです。

そのことにお父ちゃん、おじいちゃんまでが

「んだ、んだ」と昔からの言い伝えにあると

うなずいていたのです。

みんなはその大雪をこころから心配している
ように見えました。

「大雪・・・?」いつもの年はどれくらいの

雪が普通で、どれくらい降ると大雪なのか

人生経験の少ないトコちゃんにはよく

理解できませんでした。

「大雪」というのはとんでもない災害なのか

どうなのかも判然としません。

ただ、ただ明日の朝にそれが決まるのかと

心配しながら床に就いたのです。

その夜トコちゃんは夢を見ました。

雪が降り続いて家が埋まっていくのです。

屋根の上まで雪が積もっていくのです。

玄関の戸を開けることが出来くなって外に

出られない。

このままではきっと雪で家が押しつぶされる

に違いないと感じていいるトコちゃん。

それなのに不思議なことは

朝なのに誰も起きてこないのです。

家の中は静まり返って誰もいない。

そうだ、おかあちゃんを呼びに行こうと思って

お母ちゃんの部屋に呼びに行きます。

だけど部屋には誰も居ません。

仕方なくおばあちゃんの部屋に行ったけど

そこにも誰も居ません。

お父ちゃんも、お兄ちゃんも・・・家の中には

トコちゃんただ一人しかいないのです。

「何故、どうしようー!」「どうしようー!」

「おかあちゃーん!」・・・。

そして、本当の朝が来ました。

トコちゃんにしては珍しく、いつもより遅く

身体にだるさを感じながら目が覚めました。

朝起きて、用を足しに行くときにそのことが

急に思い出されて、走り出しました。

内戸を開け、大戸を開けると冷たい風とともに

新雪の塊が一かけら大戸の内側に転がりました。

「あっつ・・・」と声を出して、大戸を

急いで閉めて中に戻ります。

「ばあちゃーん、今年の冬は おおゆぎ

だがあー  」と

血相を変えて台所にいるおばあちゃんに

聴きに行きました。

トコちゃんに異変を感じ取ったおばあちゃん

は云いました。

「このくれえだば、今年はたいしたことない

のでねえがなあー」

トコちゃんは「大雪にはならねえのだが!!」

「おおゆぎにはならねえのだな」と

繰り返し聴き、確かめました。

おばあちゃんは「んーだ。しんぺえねよー」

と優しく言いました。

思わず「いがったあー」「いがったあー」

と安心してうなずくと台所から囲炉裏のある

居間に行ってしまいました。

その様子を釜戸の傍で見て、ふきだしそうに

なったおかあちゃんは、おばあちゃんと顔を

見合わせてしばらく笑っていました。

居間に行ったトコちゃんは、すっかり安心して

今夜の豆まきの事を楽しみに、大好きな

落花生をお父ちゃんに思いっきり投げつける

ことを楽しみに浮かべているのでした。

続く・・・。


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