2007年10月17日
ハタハタとブリコの思い出

ハタハタの思い出2 「ブリコを見ると思い出すこと・・・」
私、昔、ハナ垂らしてました。今は大丈夫です。心配入りません。
いつも今は亡き母親に「ハナ垂らしてだらしない子だねー」って叱られておりました。でも弁解ではありませんが、他の子たちも「洟垂れ」はみんなではないにしてもいっぱいいましたよ、当時は・・・元気な子の代名詞みたいに・・・。みんな勝手に思っていたんでしょうけど。
12月にもなると、ハタハタの卵「ぶりこ」は浜一面に敷きつめられる程に流れ着いて誰にでも取れるものでした。一般的には浜にブリコ拾いに出てはダダの食材を食べていたようですが、農家では箱買いしたハタハタを食べるのが、普通だったようです。
それにしても、それほどハタハタは大量に押し寄せていたということですから驚きです。
時おり母親から町に買い物に連れて行ってもらうと、決まっていい匂いがしてきます。今と違って軒を並べた商店街の魚屋、乾物屋、雑貨屋などの集まったマーケット街といわれる繁華街に行くと、そのいい匂いが濃厚に舞っていましたよ。
子供の私は「あれ買って」とねだるのでしたが、いつも突き放されて「ハナ垂らして、早くハナかみなー。」って、すり替えの論理で云われるから子供はそれ以上粘れない。
そのいい匂いの食べ物は「ぶりこ」でした。「ぶりこ」を醤油で煮付けたもの。浜でただで取ってきたものを人通りの多いところで匂いで人を呼ぶ商売です。昔から商売上手はいるのですね。
ハタハタのぶりこはハタハタのお腹に入っているときは柔らかくておいしいのに、産卵して浜に流れたものは卵の皮が硬くて美味しくないのです。ただ単に口に含んでモグモグと味の付けられた汁を吸うだけのモノで、ガムが珍しい頃だから、子供たちはそのブリコを噛んでガムだと言って遊んでいた様な時でしたから可愛いいモンですね。ガムもその頃は貴重品だから今はガムとハタハタが入れ変わりです。
親がダメだというものほど子供にとっては欲しいものなんですね。その「ぶりこ」は1個5円でした。1個5円でしたけど、私の母は、ダダをこねても食い下がっても一度も買ってくれることはありません。
気丈で潔癖感の強い私の母親は拾ってきたものを売る商売に、きっと乗りたくなかったのでしょう。「そんなもの食べるとお腹壊すから・・・それより、ほれ、洟かみな・・・」とかいって取り合ってくれません。
そんな事を町に連れて行かれる度に何度か繰り返していたことを思い出したりして、時代の変わっていく様子をかみしめながら懐かしく思い出します。
雑踏の12月は町中がハタハタの匂いで満ちていました。その頃は、みんな今ほど豊かではなかったけれど、あったかい記憶しか思い出されないのは不思議なことです。


11月頃になるとハタハタのお腹には「ブリコ」がいっぱい。
投稿者 味の農園 : 18:01 | コメント (0) | トラックバック (0)


おいしさいっぱい、暮らしが元気。
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