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ばっちゃん物語

大黒さまのお歳夜(おとしや)納豆汁大好き!

◆◆ ばっちゃん物語    第12話◆◆

■大黒さまのお歳夜(おとしや)納豆汁大好き!

昔むかし、山形のばっちゃんが赤いほっぺたの子供のころのお話です。
雪の降る吹雪の日でも休まず学校へ通っています。
元気こそが取り得の女の子は学校も大好き、皆勤賞こそが狙ってとれる賞でした。

毎年12月9日はここ庄内平野では「大黒様のお歳夜」といって大黒様に特別なお供えをして
「豊作」「家内安全」「子孫繁栄」を祈願する日です。

世間的には、大黒様が嫁を娶る日といいます。

お供えするのは「ハタハタの味噌田楽」「まっか大根」(二股だいこん)「豆炒り」「豆腐田楽」
「黒豆煮」「納豆汁」「黒豆ごはん」など。

「はたはた」はこの時期の旬の魚でこの時期にどっさり卵を抱いていることから
「まっか大根」の二股とともに「子孫繁栄」を象徴しています。
そして豆料理はマメで暮せますようにと祈ります。

この日の夕食は特別な料理でご馳走がいっぱい。みんなが楽しみにしている日でもありました。

お母ちゃんと、おばあちゃんは朝から準備をしています。
学校から跳んで帰ったトコちゃんも張り切ってお手伝いします。
納屋の軒先に干してある芋ガラを取ってきて、井戸の水で洗います。

それをお母ちゃんが刻んで、納豆汁の具にします。
トコちゃんは二つ下の弟のめんどうを看ながら一生懸命お手伝い。

なにしろ、お母ちゃんやおばあちゃんの役に立って褒めてもらえることが
何より嬉しかったから、言われたことは何でも一生縣命にするのです。
こんなお料理のお手伝いはつまみ食いもできるからなおさら。

トコちゃんは納豆汁が大好き、特におばあちゃんが作った納豆が大好き。
おばあちゃんが作った作った納豆は、よその納豆より糸引きが良くねばって美味しいので
ごはんが何杯でもお変わりできるから。

よそからお貰ったりする納豆は糸引きにムラがあって美味しくありません。
「甘―い黒豆煮をたらふく食べたいなあー」っておばあちゃん言いながら
「つまみ食い」しながら夕食の時間が待ちどおしいのです。

ここで余談ですが、
「この地域、庄内平野では農神として大黒天は田の守護神として
稲荷信仰と同様に豊作を司る神としての田の神信仰がある」

「この田の神に置き替えて信仰されるものに恵比寿神と大黒天があるが主として
恵比寿神は東日本、大黒天は西日本に多いといわれ、この地域は古くから北前舟
による文化が西から移入されたことから大黒天を農神として崇めてきた」といわれています。
大黒様が大好きな地域といえます。

赤いほっぺたのトコちゃんは、この日は大人もおどろくほどのご馳走を食べて満足すると
ほどなく囲炉裏の傍で夢をみながら寝てしまいました。

「大黒様のお嫁さんってどんな人だろう」って考えながら、意識が無くなっていくのでした。
そして、大黒天に見守られ、来年も豊作を約束してもらいました。

星のきれいな夜でした。

(続く・・・)


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