なぜ 渋柿が甘くなるの?

庄内柿はもともと渋柿で、焼酎や炭酸ガスで脱渋します
また、柿の脱渋(しぶぬき)には大きく、炭酸ガス脱渋とアルコール脱渋があります。焼酎脱渋はアルコール脱渋のⅠ種です。炭酸ガス脱渋の味の評価については、アルコール脱渋に比べて風味やうま味がやや失われるという欠点がありますが反面、長所としては日持ちがやや長いとされています。
品質と風味の点で、アルコール脱渋と炭酸ガス脱渋を併用する方式も行われています。食味の良さの比較としてアルコール脱渋は一般に食味が良いとされています。渋柿の脱渋には、主に「アルコール脱渋法」「炭酸ガス脱渋法」「湯抜き法」「干し柿にする」といった各種の方法があります。渋みの原因である水溶性のタンニンを、水に溶けない不溶性のタンニンに変えることで渋味が感じられなくなる原理を利用しています。
脱渋の原理
柿の渋みは、タンニンという成分が水に溶けて舌で感じられることで生じます。アルコールやリンゴから出るアセトアルデヒド、エチレンは、柿のタンニンと結合して不溶性の形に変える働きをします。これにより、タンニンが舌に感じられなくなり、渋さがなくなります。
▼脱渋に関する詳細な記事
庄内を代表する秋の果実『庄内柿』は、元々の渋柿がアルコールや焼酎で渋抜きされ果実です。濃厚な独特の甘さ適度な歯ごたえ、種がない種なしの食べやすさが特徴の柿です。平核無(ひたたねなし)「種なし柿」としてよく出回っている品種で「庄内柿」や「おけさ柿」とも呼ばれます。種の無い渋柿が焼酎や炭酸ガスで渋ぬきすると見違える美味しさに変身。やさしい美味しい柿に生まれ変わります。柔らかくなったかきは、ヘタを切り取りスプーンで食べたり、そのまま凍らせてシャーベットにしてもおいしく食べられます。
この庄内柿の開発には諸説ありますが、一人の庄内藩士が関わったとされます。幕末に庄内藩は徳川の有力譜代として戊辰戦争を戦い維新に遭遇して戦い破れ政府軍に帰順します。廃藩置県により領地を失った庄内藩は原野を開墾して開墾地とこの柿を開発しました。