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ばっちゃん物語

家族と牛が同居していたころ牛に「行ってきまーす!」

◆◆ ばっちゃん物語  第8話◆◆

■家族と牛が同居していたころ

山形のばっちゃんが子供の頃の赤いほっぺたの女の子の頃お話の続きをお話します。
当時の農家の家の造りは玄関に内戸があって外と内の二重の戸の作りです。
いきなり広い土間があって藁しごとや、自分の家で納豆作りもします。

一段高くなって板の間に囲炉裏がきってあり、板の間の横に勝手
と風呂場が一緒にあります。
勝手口は裏の出入り口になっています。
そばには薪が積んであります。トイレはどこも外に別棟になっていました。

まず、玄関を入って内戸があり内戸を開けるとすぐに牛がいます。
そして、広い土間に繋がっています。

子供はお使いで近所に届けものに行くとき決まって、ぬっと牛が大きな目をして、
舌をのばして出てくることを子供でもよく知っていましたが
お使いが嫌なことの理由です。

なぜなら、気の荒い性質で角を振り回す牛や、涎を飛ばす牛もいて
それぞれを知っていないと目的の家には入れません。
時には、2頭もいる家もありました。

その家の内部がどうなっているかも子供たちにはインプットされていたのです。
その牛の前を旨く通り抜けて板の間の前に行くことは勇気がいることだったのです。
そこで用を済まして戻る時もタイミングを見て全力で戻るのです。

他の子供たちが忌み嫌う牛を赤いほっぺたの女の子は扱いが得意だったのです。
みんなが怖がる牛の話になると、得意げに扱い方を講釈するのです。

この時代の農家にとって牛は家族の一員ということ。良く働くし
田んぼの畦の草を食べて大きくなって現金に代わってくれることもあります。

家族の一員ですから売られていくことはあっても
農家では牛を決して食べることはなかったのです。

田んぼの畦の草を食べて働いてくれる大事な労働力でしたから牛を大切にすることが
自分たちの生活を助けることを良く知っていました。

朝、学校に行くときは家族みんなに大きな声で「いってきまーす」といいますが
自分の家の牛にも必ず挨拶はかかせません。

帰った時もまず牛に「ただいまっ!」と目を合わせます。
牛の方も静かに赤いほっぺたの女の子をいつも見守っているのでした。

(続く・・・。)


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