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ばっちゃん物語

■お雛様、早く仕舞わないとお嫁入りが・・・

◆◆ ばっちゃん物語  第33話 ≪ばっちゃん子供頃のお話し≫ ◆◆

■お雛様、早く仕舞わないとお嫁入りが・・・

ひとつ一つの人形の顔をだいじに見つめながら

木の箱から出して、新聞紙の包みから慎重に

出しては、お母ちゃんに手渡し、お母ちゃんが

丁寧に雛段にひとつずつ飾っていきます。

ひな壇の空いている所が無くなっていくのを

何度も確かめながらトコちゃんは嬉しさが

こみあげてくるのです。

そして、ぼんぼりをともして、赤い毛氈の

うえに乗った人形たちに囲まれて

トコちゃんは何より幸せを感じています。

特に好きな人形がありました。

それはひときわ背の高い花嫁人形でした。

品の良い白いお化粧の顔が気に入っています。

「文金島田に 髪結い ながら 花嫁御寮は

なぜ泣くのだろ・・・」

そんな歌を口ずさみながら大好きな人形を

ながめては手に取ったりしています。

じつは、この人形たちと遊べるのは束の間。

桃の節句の一週間前に土蔵から運び込んで節句

の次の日にはもう土蔵に仕舞います。

それはお雛様は仕舞い遅れるとそこの家の娘の

嫁入りが遅れると、まことしやかな

言い伝えがあるからでした。

「お嫁さんか、こんなきれいな着物を着れる

なら悪くないな」と思っているトコちゃんです

春といってもまだまだ雪の残る山形、座敷の中

には雛壇がそこだけにほっこりとした

春が来ているようです。

トコちゃんは四月には、小学4年生になります。

続く・・・


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