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ばっちゃん物語

■節分から雪の質が変わって馬そりが活躍

◆◆ ばっちゃん物語  第28話 ≪ばっちゃん子供頃のお話し≫ ◆◆

■節分から雪の質が変わって馬そりが活躍

いくらか日が長くなったか思うことが感じ

られる2月になってもまだ雪は

降り続きます。

お正月が終わって、雪降りの単調な日々が

続いて2月は節分の豆まきがあります。

この頃から降る雪の質は変わってきます。

積った雪が徐々に締まってきます。

雲間から時々覗く太陽の光の強さも違

ってきています。

雪が締まってうえに冷え込んで凍りついた日は

馬そりが活躍します。

農家は一斉に堆肥を田んぼに運び込むのです。

締まって凍りついた雪の平原では川も埋まり

日ごろ運べないところもこの時期だけは馬そりが

何処へでもはいれるからです。

雪というより氷に近い雪の平原が出来て馬そりは

その上を自在に走り回れるのです。

雪が無い時は農道までしか運べないのに

締まった雪があるときは田んぼの真ん中まで

堆肥を運んで行けるのです。

この絶好のチャンスを外すことはできません。

トコちゃんのお父ちゃんも、お兄ちゃんも

明日のお天気を気にしながら連日馬そりの

仕事に精を出しています。

トコちゃんはお父ちゃんにおねだりして馬そり

に乗せてもらったことがあります。

すごいスピードです。雪の上をこんなに速く

走れるなんて想像していませんでした。

その心地よさとスピード感が忘れられないので

堆肥場に行っては「乗せてえ」とお願いするの

ですが、忙しいのと、時々馬が暴れるから危険だ

ということでお父ちゃんは乗せてくれません。

堆肥置き場は家の側の納屋の側にあります。

稲ワラは念入りにすいて縄や俵を作ります。

そのワラをすいたワラ屑が牛や馬の敷きもの

(寝床)になるから、毎日敷かれたものを

きれいなものと交換するたびに堆肥場に

積まれていくわけです。

一年分、積まれていくものを発酵を促すために

「切り返し」といって四角い木の枠の中に再び

積み返していく。

その高さは9尺(約2.7m)にもなりますが

全部人の手で積んでいくのです。

そしてそこに積まれた一年分の堆肥は、雪が

解ける春まで全部田んぼに運び出さなく

てはいけません。

冬の間も農作業は続いています。

お米を収穫した後の稲ワラは貴重です。

来年のお米を入れる俵づくり、農作業に使う

縄作り、そのくずは牛馬の寝床に敷かれ

堆肥なって田んぼの肥料にと、そこには寸分

の無駄のない循環が出来ています。

雪に埋もれた農村では冬の間は一見農作業が中断

されているように見えますが、そうではなく

その循環に沿って静かに力強く地道な農業が

休みなく連続しているだけなのです。

山形の冬2月、まだまだ分厚い雪に覆われている大地

ですが、雪の下で春の力をじっくりと貯め込んで

爆発する時期をひたすら待ち続けています。

続く・・・。


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