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くだもの歳時記

つや姫 美味しいお米の源流「亀の尾」

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「つや姫」はレジェンド「亀の尾」の良食味を受け継いだ


「つや姫」の開発は1998(平成十)年に山形県でコシヒカリを上回る味を目指して完成まで十年間の開発期間がかかりました。


「夢の米」プロジェクトとしてスタートしました。十万個体の中から選び抜かれて、デビューから10年を過ぎた頃から、ようやく全国から評価をいだけるようになってきました。


コメの品種改良は異なる特性を持つ品種を掛け合わせ、できた種を育てて、その中から特に優れたものを選び出す作業の繰り返しです。


病気への強さ、収量などを確かめるため、一本の苗を毎日観察。普通コメは年に一回しか栽培できませんが、開発期を短縮するため、温室で年2回の作付けを行ったこともありました。


「つや姫」の系譜をたどると「亀の尾」という品種に行き当たります。


明治時代、余目町(現庄内町)の阿部亀治氏によって育成され、明治後期から大正にかけて盛んに栽培さたほか、品種改良のベースとしても使われました。「亀の尾」の遺伝子と先人の想いは「つや姫」にも確実に受け継がれているのです。

 

 

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つや姫には源流に「亀の尾」の偉大なDNDが流れている


 

明治維新以来お米栽培に全力の庄内平野


明治維新いらい、以前の庄内藩の農政の影響もあって、山形県庄内地方は他の地域では類を見ないほど民間での米に対する探究心は旺盛でした。


そのような中、山形県立谷沢村(現:庄内町)の篤農で、寺子屋ていどの教養以外はすべて独学で農業を学んだ阿部亀治(あべ・かめじ:18681928)が、1893(明治26年)に、在来品種「惣兵衛早生」の中で冷害にも耐えて実っている3本の穂を見出した。


阿部は、その田の所有者から穂を譲ってもらい、それを種子として翌年から翌々年にかけて生育させた。この二年間は、稈丈が伸びすぎたり倒れたりしたため、妥当な収穫を得るに至らなかった。


1896(明治29年)に、水温が低い水口に植えたところ、多くは生育が不良であったが、1株だけ生育が良好な株があった。この株を抜穂選種し、作付けして足掛け三年の歳月を費やし収量を増やしたものが「亀ノ尾」である。


当初は「新穂」「神穂」「新坊」などと呼ばれたが、友人の勧めにより阿部亀治の1字を取り「亀ノ尾」と命名された。一時期「亀ノ王」との命名案があったが、それではあまりに畏れ多いと阿部亀治自身が恐縮して「亀ノ尾」に落ち着いたとされる。


1925(大正14年)には、東北地方を中心に19万ヘクタールに作付けされ、当時の代表的品種の一つとなった。飯米酒米寿司のいずれの用途でも評価が高かった。

 

稲の花はあまりなじみはないが8月に咲く

稲の花はあまりなじみはないが8月に咲く


 

 

「つや姫」育成の交配親として再注目の「亀の尾」とは


公立研究機関によって、純系分離法で「亀の尾1号」「亀の尾4号」などが育成され、さらに陸羽132号を通じて、ササニシキ・コシヒカリなど多くの品種にその系統が受け継がれている。


育成当時としては耐冷性に優れる品種であったが、害虫に弱いなどの欠点もあった。また化学肥料で育てると極端に米がもろくなるので現代の農法には向かないといいます。


食管法時代に多収性の米とちがって環境的に冷遇され、次第にその子孫品種などに取って代わられた。新品種育成のもとになったといえるのだろう。


山形の新品種、全国の新品種には「亀の尾」の血筋はかかすことはできないという事のようです。

 

 

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亀の尾の血筋は良食味の品種がたくさん。コシヒカリ、ひとめぼれ、ササニシキ、つや姫、あきたこまち


 

 

亀の尾の血筋はつや姫やコシヒカリ、ササニシキ、ひとめぼれ


亀ノ尾の子孫品種として、子品種陸羽132号(陸羽20号 x 亀の尾4号)、孫品種農林1号(森多早生] x 陸羽132号)、曾孫品種コシヒカリ(農林22号 x 農林1号、曾孫・玄孫品種ササニシキ(ハツニシキ x ササシグレ)など多数がある。


食味が優れる品種であり、コシヒカリやササニシキは、亀ノ尾からその良食味を引き継いでいると考えられています。


もちろん系譜をたどれは、あきたこまち、はえぬき、ひとめぼれ、他多数あげられる。


また、酒造適正米としても用いられ、酒造好適米に分類される五百万石・たかね錦・若水・亀粋などの子孫品種があります。

 

 

つや姫 美味しいお米の源流「亀の尾」 まとめ


庄内平野の米作りは、江戸時代に、庄内藩や大商人、本間家や地域の商人、地主たちが懸命に日本海からの強い季節風から守るため、防風林や灌漑施設の設営を行ない、整えて全国でも高品質の「黒票箋」「庄内米」というブランドが出来ていきました。


農家の中には、独自により良いお米を改良してより良い品種を作り出す生産者も生まれていたのです。その一人が「亀の尾」の生みの親阿部亀治でした。冷害に強い米「亀の尾」のDNAは全国に広がり、冷害の年でも収穫が出来るお米を全国に広げました。北海道でもお米が生産出来るようにな事にも役立っています。


明治期に入っても、人気の品種として広がりを見せています。全国のお米づくりの基礎をつくったといっても過言ではありません。昭和に入ってお米余りの時代に入ると今度は、良食味の「美味しいお米、亀の尾」ということになり、現在のコシヒカリ、あきたこまち、ひとめぼれなど新しい所では「つや姫」という高品質お米まで亀の尾の血筋を受け継いでいます。


白ごはん好きにはたまらない美味しいお米の代表として「つや姫」にも亀の尾の血筋と阿部亀治の進取のDNAが脈々と流れています。江戸時代からの庄内平野のお米作りに対する執念ともいうべき熱い心が受け継がれています。

 



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阿部亀治翁の頌徳碑

阿部亀治翁頌徳碑

山形県庄内町小出新田・八幡神社の境内にあり、亀治が昭和2年に藍綬褒章を受章した際、記念として建立されました。毎年9月5日に顕彰祭が行われ、「ササニシキ」や「コシヒカリ」の祖先として有名な水稲の三大品種「亀ノ尾」を生んだ阿部亀治翁の偉業を讃えています。

 

 

 

阿部亀治(あべ かめじ)

明治元年(1868年)3月9日、山形県庄内町小出新田(旧大和村)の小作農・阿部茂七の長男として誕生。
家業を継ぎ、温厚で研究熱心。早くから余目の篤農家・佐藤清三郎の指導を受け、湿田乾田化の必要性、寒冷地稲作の特殊性を学んだ。政府の済救趣意書に深く感銘、乾田馬耕、雁爪除草、水稲の改良などの研究に没頭。

 

参考文献

■おいしい米の原点「亀ノ尾」と阿部亀治/余目町史料調査専門員 日野 淳氏
■余目町史下巻 第7編 余目の人物 阿部亀治


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「つや姫」の一番の特徴は、なんと言ってもその「美味しさ」です。

際立つ「粒の大きさ」、「白い輝き」「旨さ」「香り」、「粘り」は、ごはんそのものがご馳走。

る(財)日本穀物検定協会の食味官能試験(実際に食べてみて、食味を判断する)において、外観については「艶がある」、「粒が揃っている」など、味については「甘みがある」、「うまみがある」などの評価が得られました。

その美味しさのルーツは明治時代に冷害の中でしっかり穂を着けた1本の稲から生まれた「亀の尾」という品種に由来しています。

 

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